注目本『リブセンス<生きる意味> 25歳の最年少上場社長 村上太一の人を幸せにする仕事』
「25歳での最年少上場」を果たした、株式会社リブセンス 村上太一氏について書かれた本書。「こんな若者がいるのだ」と好感の持てる内容だ。
▼特徴を一言でいうと
ごく普通の若者が、最年少上場を果たせた理由に迫る一冊
▼ 目次
- 第1章 人を幸せにするビジネスモデル
- 第2章 起業を決意した高校時代
- 第3章 ベンチャーキャピタルはすべて断る
- 第4章 器用じゃないから乗り越えられた
- 第5章 上場は当然の通過点
- 第6章 最年少上場社長はどう育ったか
- 第7章 人を幸せにするのは自分のため
最年少上場企業の社長というと、「ギラギラした野心家」社長を思い浮かべる方も多いかもしれないが、本書の表紙の写真を見てもわかるように、村上氏は温和な青年である。
アルバイト情報サイト「ジョブセンス」の祝い金システム。ビジネスモデルは画期的で、「自分の学生時代にあったら利用しただろう」と感じさせるサービスだ。
参考: ジョブセンス「祝い金とは?」
「どういう背景で、このサービスが生まれたのか」「軌道にのるまでの苦労」などが本書から伝わってくる。
▼ ピックアップフレーズ
「文化となるウェブサービスを作る」村上は、この目標に向かって、黙々と取り組んでいる。文化というのは、当たり前のように存在する、空気のようなものだ。普段は意識することがないが、なくなったら困ってしまう。(P33)
不便だと思うものを解決するのがビジネスの基本だと。そこには”納得感”があったんです。(P54)
想像するということをものすごく大事にしています。想像したことが現実になると思っているからです(P195)
もちろん、誰かの役に立てればうれしいです。でも、寄付はやっぱり自分のためなんだと考えるようにしています。自分の身を削って誰かを助けるのではなく、自分のために、自己実現として、寄付をするんです。(P243)
リブセンスの経営理念の言葉、”幸せから生まれる幸せ” (人を幸せにすることによってこそ、自分たちも幸せになれる)も紹介されているが、「生き方」「豊かさ」「自分の役割」などのテーマに興味がある方にも、本書はおすすめしたい。
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