「先人の知恵」というと、『論語』などの古典的な教えを思い浮かべて、ちょっと縁遠いと感じる人も多いのでは無いでしょうか?「せんちえ」は、「先人の知恵」から名づけた言葉ですが、もっと身近な存在にとらえて欲しいと思います。
まず、「せんちえ」の"せん"は、歴史的な偉人などの先人だけでなく、会社の上司やサークルの先輩など年上の人。そして、特定の分野に詳しい年下の人や同僚など、身近な存在を含めて、自分より先に行っている存在の総称をイメージすると良いと思います。ちょうど・・・
をイメージするのがオススメです。山登りでは年下の人も、前に進んでいる事が多いですよね。以下で説明しますが、いろいろな「山」を意識するのもポイントです。
いろいろな山を意識して、それを細分化する。
「山」のイメージのポイントは、フットサルをやるなら「フットサル山」、英語を勉強するなら「英語山」、料理をやるなら「料理山」など、できるだけ【いろいろな山を意識する】事です。
例えば、フットサルを始めようとする時(≒フットサル山に登り始める時)って、入門書を買ってきたり、フットサルのうまい友達に教えてもらったりしますよね。そういった本や人が、せんじんになる訳ですね。「先達」と言ってもよいかもしれません。
また、一つの事を細分化するのも大事で、仕事を例にして言えば、「営業山」「リーダーシップ山」「マネジネント山」など、営業山は今5合目、リーダーシップ山は1合目と、意識すると良いかなと思います。
これは『徒然草』の有名な一文で「些細なことでも、案内人は欲しいものだ」という意味ですが、せんちえ思考に通ずる、味わい深い言葉かなと思います。関連して理解を深めるために、下記のメルマガのバックナンバーも、一読してみて下さい。
知識は、経験によって、知恵に昇華される。
一方、「せんちえ」の"ちえ"は、もちろん「知恵」から来ています。知識と知恵はよく比較されますが、下記の言葉が違いを的確に表していると思います。
ポイントとなるのは、知識と違って、知恵には「経験」が含まれている、という事ですね。
ただ、知恵というとどこか「尊いもの・得るまでに時間が掛かるもの」という響きもあると思うので、平仮名の「ちえ」は、もっと身近なもの。ちょうど【山を登った経験から得た、ちょっと為になること】ように、身近なものと考えて欲しいと思います。
結局、せんちえとはどういうイメージなのか?
要するに、自分が薦める「せんちえ」のイメージを一言でいうと、「自分の目指す山(対象)に、先に登っている人がくれるアドバイス」ようなものですね。
先に登っている人が、下から登ってくるあなたに対して「そっちの道は危険だから、別の道を通ったほうが良い」とか、「4合目と5合目の間は、長いから、一度休憩した方が良い」などと、アドバイスをくれるようなものですね。
情報が溢れる現在では、仕事でもスポーツでも趣味でも、どの山にも「せんちえ」が、いろいろとあるのではないでしょうか?せんちえを活かすと、どんな山登りもグッっと楽になると思います。
(最近うつ病などの心の病気が増えているようですが、特に、誰もが登っている「人生」という山に関して、せんちえの活用を意識すると、モット楽にモット楽しく生きられるのではないかと思います。)
ただ、「せんちえ」は一つではなく、人によってアドバイスしてくれる事が大きく違ったりするので、次に重要なことは、どのアドバイスが正しいのか、自分に合っているのか、見極める事では無いでしょうか?